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TALK ── 003

精神科病院における睡眠薬の使用実態と課題
── 約束処方も「処方」である

2026.08 | 学会一般演題(20分・COIなし) | ミツノワ・髙山英也(精神科医)

この演題の要点

不眠症治療は、薬剤を置き換えることではなく、夜間のケア設計を変えること。定期薬だけでは実態は見えず、頓用・約束処方(不眠時指示)まで含めて初めて見える──単一施設の処方データと自験例レビューからの整理です。

本スライドは実際の学会発表の内容から演者自身の知見のみを抜粋・再構成した「講演抜粋版」です。学会・施設が特定される情報、企業に関わる内容は削除し、薬剤名は一般名で表記しています(抜粋方針は資料2枚目に明記)。数値は単一施設・少数例のレビューであり、一般化はできません(スライド内にも明記)。
📥 講演抜粋版PDF(15枚・無料・登録不要) 他の活動レポートを見る

ミツノワ式・夜間ケア設計の点検枠

睡眠薬の問題は「どの薬を選ぶか」だけではありません。患者の訴え・定期薬と約束処方のずれ・変えにくさ・実使用の見えにくさという4つの運用課題を先に立て、「約束処方を否定せず、どう点検し、安全な夜間ケアへつなげるか」を問いに据えました。

課題① 患者の訴えに依存しやすい 主観だけに寄ると「出す/出さない」の押し問答に 課題② 定期薬と約束処方がずれる 定期薬を見直しても不眠時指示が古いまま残る 課題③ 精神科病院ほど変えにくい 背景・病状・安心感を踏まえた個別判断が必要 課題④ 実使用と翌朝状態が見えにくい 使用回数・理由・翌朝評価の可視化が必要 問い:約束処方を否定せず、どう点検し、安全な夜間ケアへつなげるか
図1|演題で立てた4つの運用課題

約束処方は「支える仕組み」だから、定期点検する

この演題の中心メッセージ

約束処方(不眠時・不穏時のあらかじめの指示)は、夜間の現場を支える仕組みです。支える仕組みだからこそ、「約束処方も処方である」と見直しの対象に入れる──それだけで改善の入口になります。急性期と慢性期では見直すべき場所が違うことも、レビューから見えてきました。

見える化から、地域連携へ

出口は「見える化」から。不眠時の投与理由と翌朝状態を1行残すことから始め、退院時には睡眠薬レビュー(開始理由・変更理由・何が残ったか)を地域のかかりつけ医・薬局へ渡す。処方の点検を、病院の中で完結させず地域へつなぐ構想までを扱いました。文献・出典はスライド末尾の参考文献一覧をご覧ください。

この資料は、実際の登壇から生まれています。

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