TALK ── 002
この講演の要点
「まあまあです」の中に、まだ語られていないUnmet Needsがある。気分が軽くなっても生活や仕事に戻れるとは限らない。残遺症状と生活機能の停滞を可視化する共通言語として、MBC(測定に基づく診療)を「対話の入口」に使う視点を話しました。
「眠れるようになった。ご飯も食べられている。でも気怠さが続いている」──表面的には改善していても、倦怠感・日中活動の低下・集中力・作業能力・社会参加・将来への不安が残っていることがあります。診察室では患者も医師も「良くなった部分」に目が向きやすい。だからこそ、状態を具体的に共有するための共通言語が要ります。
MBCは患者を点数で管理する道具ではありません。「調子どうですか?」を「先週の睡眠悪化は何が引き金でしたか?」に変える──診察室の対話の解像度を上げ、治療の選択に納得感を持たせるための道具です。
講演でも「私にとってはこれからの取り組みで、少しずつ始めているところ」と話しました。完成した方法論の紹介ではなく、部分反応や生活機能の停滞を見える化し、回復の現在地を患者と共有する仕組みにしたいという途中経過の共有です。うつ病診療の枠組みは日本うつ病学会の診療ガイドライン等、最新の原典をご確認ください。
この資料は、実際の登壇から生まれています。
MITSUNOWA MEDIA & LAB の記事・資料は、精介AIコミュニティで持ち寄られた「やってみた話」が元になっています。読むだけの参加も歓迎です。